医療関係の方へ of 岩手医科大学 口腔インプラント学分野







近年、インプラント治療は、予知性の高い確実な治療法として普及しており、それを手掛ける歯科医の数の増加とともに多くの患者さんがその恩恵にあずかることが可能となってきました。一方で他の治療法と異なり、外科的侵襲が大きく、術後に問題が発生した場合にはその対処が難しいという点を軽視することはできません。今日においては、インプラント治療にチャレンジしていく時代はすでに終焉を迎え、安全かつ確実な治療を提供しながらインプラント治療を発展させていかなければなりません。しかしながら現状は、マスコミ等で報道されているようなトラブルがあることも事実で、歯科医療の倫理性が問われるという最悪の事態になりかねない状況です。その一因として、インプラント治療の急速な普及に、その教育と倫理性が追い付いていないのも事実であります。これを真摯に受け止め、我々は教育機関としての大学の立場から、「より質の高い医療をより多くの人に提供する」ことを理念として、今後さらなる卒前教育の強化はもとより、特に卒後教育に貢献すべく以下のような教育プログラムをハーバード大学と共催することを決意致しました。
 本学歯学部では2011年よりハーバード大学歯学部との提携の下、臨床ならびに教育改革を進めております。その教育連携の一環として、ハーバード大学歯学部主催の卒後研修プログラム「Joint Advanced Education Course in Implant Dentistry hosted by Iwate Medical University and Harvard School of Dental Medicine」の一部を日本セッションとして当大学がサポートします。2012年7月30日〜8月3日の日程で行うハーバード大学歯学部での短期研修を主軸とし、その前後のPreparation sessionおよびFollow up sessionsでその内容を確実に習得していただきます。インプラント治療の基本から最新の知識、そして高度な技術まで網羅するため、国内外有名講師陣によるライブオペ等を含めた本プログラムの立案には、ハーバード大学の先生方の甚大な協力を得ております。

 上記の趣旨をご理解いただき、未来につながる歯科医療の発展と社会への貢献にご賛同いただける先生方の参加をお待ちしております。

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インプラント科科長  
近藤尚知