インプラント　Q&A of 岩手医科大学　口腔インプラント学分野

インプラント治療は歯を失った後の治療法の一つです。チタン製の人工の歯根を顎の骨の中に埋め込み、それを土台として上に歯の部分を装着して噛み合わせの回復をする治療です。詳しくはこちら

学術的なデータではインプラント治療１０年後に問題なく機能している割合が95%を超えるという報告もありますが、一概には言えないのが事実です。インプラントは虫歯にはなりませんが、自分の歯と同じように歯周病（インプラントの場合はインプラント周囲炎といいます）になります。つまり、自分の歯と同じように日々の歯磨き（ホームケア）や磨き残しの部分の専門的なクリーニング（プロフェッショナルケア）を怠ると、インプラントを支える周りの組織（骨や歯肉）が炎症を起こし、インプラントがだめになってしまいます。車と同じように、長く使うには日頃のメンテナンスをしっかり行うことが大切です。

インプラント治療は健康保険が適用されないのが高額である大きな要因です。それに加え、他の治療に比べ材料費が高価であることがあげられます。また、手術が必要となる治療のため、感染防止のためにできるかぎりディスポーザル（使い捨て）の器具や材料を用いるのでどうしても高額にならざるを得ないのが現状です。

術後の痛みや腫れは個人差や術式（骨移植の有無や手術部位）によって差があるため一概にはいえません。しかし、一般的に当日から手術後２〜３日は痛みが出ます。人によっては１週間ほど持続する場合がありますが、鎮痛剤を服用することで和らぐことがほとんどです。腫れは痛みより少し遅れて出ることが多くあります。術後1〜2週間は人前にでる機会や旅行、大事な仕事や行事などは入れない方よいでしょう。